僕はモテない。名前も「陰裏(かげうら)」と、暗そうな名前だし。

だからモテないからボクシング部に入った。そう友人達には言っている。

でも僕には狙いがあったんだ。女子ボクシングの智美(智美)さんに近づく為。

 理由さえあれば良かったんだ。人の良い智美さんだから、それは成功した。

「智美さん、放課後に少し教えて欲しいテクニックがあるんですが時間ありますか?」

僕が言うと、智美さんは少し考えてから「いいよ」と笑顔で返事をくれた。

 

智美さんは普通に可愛い。肩まで黒髪を伸ばしてみて、少し大人っぽい雰囲気のある人だ。

話していると癒される。

 

放課後になると、僕は「カップのコーヒーでも買ってきますね。と言って部室を後にした。

カップでないとダメだ。僕はコーヒーを二つ買って、智美さんの分にドラッグを入れた。

大抵の合法ドラッグはすぐ違法になる。結構、厳しく目を付けられてるんだよね。

だから化学式をチョイと変えたドラッグを作る。こうすればそれは別物扱いになり、合法になる。

耳かきすりきり一杯のドラッグを入れる。経口だから30分位後に効果が出る。

 

「待たせた?コーヒー買ってきたよ」俺は何食わぬ顔で智美さんにコーヒーを渡した。

多少苦いドラッグだが、市販のコーヒーの甘さには負ける。おいしそうに智美さんは全部飲んだ。

「今年、お互いに卒業だね」僕は何気なく30分程、他愛のない話をした。

卒業してからの話、最近有った面白い事。色々話したが、智美さんは話、聞き上手なので

興味ありげに僕の話を聞いてくれた。なるべく明るい話題を。

 何故か?それはこのケミカル系のドラッグ、心の状態によって効果が左右されるから。

だからこれを楽しむには好きな音楽を聴きながら効果が出るまで、まったりするのがベスト。

 

 智美さんはモジモジし始めた。そろそろかな?

「じゃあ、軽くスパーして、ダメな所を教えてくれる?」僕がそう言うと、智美さんは焦ったように

「あ?・・・うん」と妙な返事をした。これは効果が出ている。

正直、このまま押し倒してSEXをしても拒まれないだろう。このドラッグは体中を敏感にする

効果が有る。僕の愛用品だ。トイレで小をする時の軽い刺激でさえ気持ちよく、勃起してしまう程の効果。

 

 本気の試合では無いので、僕はジャージ。智美さんは体操服ブルマという格好でリングに立つ。

怪我防止という意味でマウスピースを着用する提案をした。OKをもらった。これで道具も揃ったぞ。

「あの・・・陰裏君?なんかきょう体調が・・・」智美さんはリングの上で急に言った。

「じゃあジャブのコツだけでも」僕は意地でもパンチを智美さんに当てたい。

当てればこちらのモノだから。

「軽く行くけど、こうかな?」ジャブを撃つと、軽くパンと音がして智美さんの顔に当たる。

 

 

「陰裏君・・・正直言うと、うーん・・・正直言うと、何かに触れるたびにゾワゾワッって感じが体に走るんだけど。

「嫌な感じ?」僕が聞くと、智美さんは顔を紅くして視線を落とした。

「嫌・・・じゃないんだけどね・・・」

気持ち良いのだろう。ブルマにしっかりと染みが出来ているのを僕は見逃さない。

「じゃあもうちょっとジャブだ」僕は数発打ち込んだ。

「・・・もうちょっと強く打ってもいいよ」智美さんを遂に攻略しようとしている。

僕はフックを強めに打ってみた。

智美さんは凄い量の唾液を吐いた。そしてボーッとしている。

口の中に入れてあるマウスピースが刺激をして、唾液を多く分泌しているらしい。良い効きだ。

「智美さん、唾液でマットが凄いことになっちゃったよ」僕は言葉でも責める。

「あの・・・唾液って嫌い?・・・いや、嫌いだよね・・・」智美さんが自我と戦っている。

ここで一言。

 

「僕は嫌いじゃないよ、智美さんと、えっちなボクシングがしたいし」

智美さんはそれを聞いて、少し開放的になったらしい。

「嫌いじゃないんだ・・・じゃあどんどん打ち込んでもらえるかな・・・パンチのクセとか見ないと」

僕はそれを聞いて、彼女の顔にフックを打つ。ガードする気がゼロだ。智美さんはパンチを喰らいたいんだ。

フックで先ほどと同じ位の量の唾液を吐いた智美さんは、もっと打って欲しいと目で懇願している。

もうすぐ加速してドラッグが効いてくるだろう。タイミング良く、智美さんは発情してくれた。

体中がしっとり濡れ、汗の匂いがする。マットに飛び散った唾液からも生々しい匂いがする。

唾液は大抵、ツーンとして臭いモノだが、智美さんの唾液は違った。とても生臭い。

ブルマはもう誰が見ても隠しようの無い位濡れている。それ所か、腿の内側に愛液が垂れてきている。

そして何もしていないのに、息が荒い。彼女の体とこのドラッグは相性がとても良いらしい。

 

 

 もう彼女から何も聞くまい。僕はパンチを打てば良いんだ。

フックの度に吐き出す唾液が、どんどん粘性の強いものになって行く。そして口の中でグジュッと

フックを打つたびに唾液が口の中でかきまぜられるような「グジュッ」とした音がして来た。

智美さんは口から、ローションのような唾液を滴らせながら、それを拭おうともしない。

愛液が唾液とは違った生臭さを発しながら足を伝ってリングの上に垂れている。

本人に指摘しても反応が無いだろう。智美さんは快楽の世界へ行ってしまっているようだから。

そして今回、あえてボディ関係のパンチは控える。鈍い苦しさは快楽を損ねるからだ。

 

 「あ・・・」智美さんが僕の股間を見て、紅い顔を赤くした。当然だが勃起をしている。

「ずっとえっちなボクシングを智美さんとしたかったから、やっぱり興奮しちゃって」

僕は心の内を伝えた。智美さんは引かずに、「そうなんだ・・・」と一言だけ言った。

そこから、僕の予想外な行動を智美さんはとった。

「熱いね」そう言って体操服を脱いで、ブラジャーを外した。

服に込められた熱気がムワッと一瞬漂った。「女の子」らしい体臭だった。ほんのり甘い香りに

据えた香りがミックスされている。

僕はたまらなくなって、クリンチをした。広範囲で肌に刺激が走ったらしく、「あっ・・・」と智美さんは言った。

その時の吐息は生暖かく僕の顔を撫ぜた。

しばらくそうしていると、智美さんの体の汗の量が増えてきた。そして

「最後は何でフィニッシュしてくれるのかな・・・」とボソッと言った。そろそろイってもらわないと体に負担がかかるな。

僕はそう思って、アッパーを選択した。

誰からも教えてもらっていない、打つのも初めてなアッパーを僕は自分なりに打ってみた。

智美さんの顎をえぐる様に拳を突き上げた。

その時、初めて対戦相手のマウスピースを僕は飛ばした。

智美さんの唾液が飛び散る中、純白のぬるぬるとテカったマウスピースが口から吐き出された。

夢が叶った。どんなスポーツの防具より臭くて汚い、唾液まみれの防具。しかも歯型がクッキリと付いている。

そしてそれは、自己主張をするように唾液を散らして跳ねる動きを繰り返す。ラグビーボールを落としたように

予測不能な位置に跳ねまくる。僕はそれを嗅ぎたいと思った。夢が叶う。

智美さんの体はマットに鎮まった。だが顔は悦びで一杯のような、満足そうな表情をしている。

 

 

 さすがに緊張した。僕は智美さんのマウスピースをグローブで拾った。

そして香りを堪能する。ひどく臭い。それが智美さんの体液だと思うと、その強烈な臭さは嬉しかった。

そして生まれて初めて、ペニスに刺激を与えずに射精寸前まで行った。

僕はジャージのズボンとトランクスを脱ぐと、智美さんのマウスピースに大量に射精した。

白濁した僕の精液がマウスピースの溝を溢れるほどに埋めた。最高に気持ち良かった。

「顔にかけてもよかったのに」ダウンしたまま智美さんは呟いた。

 

僕は何を言ってよいのか分からなかった。ドラッグの事も打ち明けるべきだろうか?

「コーヒーに何か入れたでしょ」

不意打ちで智美さんに言われた。僕が返答に困っていると、

「私も使ってるから、最初から実は分かってたんだよね、今度はいっしょに摂取して、えっちなボクシングをしよ?」

智美さんはそう言ってほんのりと笑顔を僕に見せた。

「最後のアッパーを含めて5回はイっちゃった。これって癖になるよね」

「智美さん・・・じゃあまたこういう事やってくれるの?」

僕の問いに、智美さんはダウンしたままの格好で、天井を見ながら言った。

「・・・うん」