非公式2H20

 

「あれ?小百合じゃない」

「あ、美由紀〜」

二人は人気の無いスポーツジムで出合った。

美由紀はここの管理人が「今日はフリーだから自由に使って」と鍵を預かっている。

 

「なんかさ、穴場的な感じでここのジム、気に入ってたんだ」

美由紀が言うと、

「そうそう、分かる? 穴場なんだここ。外から見えないようにガラスにフイルム貼ってあるし

外から見えないのがまたいいんだよね」

と小百合は嬉しそうに言った。

美由紀は「うん」と一言だけ返した。汗をかいて体から熱気が昇っている。

妙な空気が二人の間に流れ、小百合は何か言わなければと思った。

 

「汗流していこうかな」言って、小百合が脱いで着替えようとするとカチャリと音がした。

「え? 何? 鍵閉めた?」

「閉めた。CLOSEDの看板も出した」

そう言いながら美由紀は自分のスポーツブラを剥ぎ取った。

 

「ごぶさた……だから試合しよっ?」

「ごぶさたって……それに美由紀はそんなに汗かくまで動いてるんだったら私の方が有利でしょう」

 

「いやぁ、久しぶりに小百合の香りを嗅ぎたいんだよ」

「え……(それは無いわー。これは夢なんだきっと)」

小百合は自分の顔をパンパンと叩いた。

「何してんの?」

「い、いや何でも無い!」そう言って小百合が胸を露にすると、何かが飛んできた。

「うわっ!」急いで受け止めるとそれは美由紀のスポーツブラだった。

汗を吸ってその生々しい香りと、ボディシャンプーの香りだろうか?石鹸のようなホッとする香りにほんのり

フローラルの香り。それらが混じった匂いがした。

「やっぱりトップレス?」

小百合が言うと、「そう! トップレスの死闘!」と美由紀は嬉しそうに大声で言った。

(軽く汗流してショッピング行こうと思ったのに)

小百合はしぶしぶ美由紀に合わせ、トップレス姿にトランクスという姿になった。

「あっ、小百合! あんた今日のトランクスは青か、じゃあ青のグローブ。私は赤ね」

「いいよいいよ、挑戦者カラーでいいよ、まかせる」小百合は美由紀の仲の良い人間に対しての

少し強引でワガママ部分を知っているのでそれ以外に何も言わなかった。

 

 

リングの上では美由紀と小百合がトランクスとグローブのみの姿で立っている。

小百合は汗ひとつかいていないが、美由紀は先ほどにも出た話だがトレーニングで汗をかいている。

スポーツブラから漂った香りを更に生々しくしたような匂いが漂い、小百合は少し困惑した。

(何となくえっちな雰囲気だな。今日の私どうしたんだろう? 美由紀もなんかヘンなテンションだし)

二人は習慣通りマウスピースを咥えるとお互いのコーナーに下がった。

「いい?倒れたらお互いにカウント数える。テンカウントで負け。インターバルは無しね!」

美由紀がコーナーにもたれかかったまま言う。小百合は黙って頷いた。

 

「それじゃ、試合開始!」

美由紀の声と共に試合が開始され、二人はリングの中央へ躍り出た。

(決めちゃえ!)

小百合は自分の編み出した「メイルブレイカー」という、回転を生かして相手のガードを突き抜ける技を

ストレートぎみに打った。

「危なっ! いきなりそういうパンチ打つかなぁ。でも対策済み!」

美由紀は右足を前に踏み込んで体を小百合から見て斜めになる状態でそれを流した。

「あれっ?」

小百合は勢い良くつんのめって前へ出た。そこへ美由紀の左ストレートが小百合の顔を狙う。

小百合は急いで右足を遠くに踏み込んで体を仰け反らしてそれを避けると、そのまま前へ出て美由紀と背中合わせに

なった。すぐに二人は体を回転させて向き合う。

「メイルブレイカー敗れたり」そう言いながら美由紀は薄笑いを浮かべたので小百合はムッとした。

(メイルブレイカーを含む回転技術はそうそう敗れないんだから!)

小百合はすぐに角度の大きな弧を描くフックに回転を付けながら打った。

「やばっ……」

流石の美由紀もこの技術には対応出来ず、左頬に思い切りフックがめり込んだ。

「ブッ!」

更に回転を加えた状態になり、美由紀の口から唾液が勢い良く吹き飛ばされた。

運動をして少し体の水分が少ないのと、マウスピースを咥えた事で、唾液は粘性の強い塊のようで量が多い

何かの「物」が落ちるようにビチャッと思い音を立てて唾液はマットの上に落ち、辺りに散った。

美由紀は右膝を少し落として体を傾けた。回転によって少し脳も揺らされたらしい。

 

(隙間を狙ってもう一発!)

小百合は同じく回転式の右フックを打った。

「引っかかったね、この格好はフェイク」

美由紀が口にして小百合はしまったと思ったが勢いをつけているために止まらない。

美由紀は体が傾いた状態で突き抜けるようなストレートを打つ。

(どんな体制でも勢いの良いストレートを打てる……これが美由紀の才能だった!)

グシャッと小百合の耳に顔が潰されるような音が響いた。それは、そのまま自分の顔が潰された音だった。

真正面、口の辺りに美由紀のパンチは「突き刺」さり、両頬の肉が持ち上げられる。

脳まで揺れ、小百合の動きが止まった。美由紀がゆっくりと赤いグローブを引くと、小百合の口から唾液が繋がって

ツツーッと伸びた。

「どう? この一発でダウンしちゃう?」

美由紀の声が耳元で聞こえた気がした。小百合はそのまま滑るように仰向けにダウンした。

「結構効いたのかな?カウント始めるよ? ワン……ツー」

カウントエイトで小百合は立ち上がった。どうも妙だ。いつものように試合運びが出来ない。

とりあえず策を練るために小百合は美由紀にクリンチをした。

美由紀の汗の匂いがするのはいつもの事だが、「人間の生身」、「生の肉体」という言葉が小百合の頭に浮かぶ。

汗や脇の少し据えた匂いの他に、生臭い、それは魚のモノでは無く、性的に生臭い匂いがした。

(えっ? 美由紀ってこんな匂いだっけ)

小百合は驚いてクリンチをしたまま顔を上げた。

「ん? どした?」美由紀は目を合わせてきた。

軽く息があがり、はぁ……はぁと美由紀の息が小百合の顔にかかる。

口臭というと臭そうなイメージだが、何となく、なまめかしい香りがして小百合の胸が一瞬だけドクンと高鳴った。

「くっ!」

小百合は美由紀を突き飛ばし、ファイティングポーズをとる。

いつしか小百合自身も汗をかいて息をほんの少し荒くしていた。

(美由紀に同じ攻撃を連続すると危険……これで流れを変えて見るか!)

小百合は息を軽く吸うと一直線に踏み込んだ。そしてしゃがみぎみに、一気に鳩尾(みぞおち)目掛けて拳を回転させながら

ストレートを打った。

美由紀はフェイントを想定していたらしく上ガードを固め、小百合の拳は思い切り美由紀のボディに食い込んだ。

「べっ!」

美由紀は苦しさから純白のマウスピースを先ほどより粘った大量の唾液といっしょに吐き出した。

マウスピースは少し飛び、しゃがみぎみの小百合の背中にビチャンと当たり、生々しい暖かさを感じた。

そしてそのままマウスピースはマットの上に落ち、ビタンビタンと跳ね回った。

「ボディ……だったか」

 

美由紀はそう呟く様に掠れた声で言うと、そのままうつ伏せにダウンした。

小百合は背中にべっとりと付着した美由紀の唾液をグローブでヌルヌルと触った。どうやら大量に付いたようだ。

無意識にグローブを鼻に持っていくと唾液の強い匂いがした。ツーンとするが、少し刺激性を丸くしたような匂いだ。

(あ、嗅いでる場合じゃない。カウント!)

 

小百合がカウントをしようとした時には美由紀は半分立ち上がっていた。

カウントを止め、小百合は一気に決めてしまおうとガードの下がっている美由紀の顔面狙ってストレートを打ち込もうとした。

 

だが美由紀は一瞬で拳を上げた。一時的なダメージを精神力が凌いでしまう美由紀の特性を見誤り、小百合はあわてたが遅かった。

カウンターぎみに美由紀のストレートが小百合の左頬に食い込み、ギシギシッと首の骨がきしむような音がした。

「ぶえっ……」

小百合の口からマウスピースが押しつぶされるように盛り上がり、吹き飛ばされた。

ビターン、ターンとリズム良くマウスピースは大きく跳ね、最後にゴロゴロと転がって動きを止めて唾液をジワジワとマットに

流し始めた。

「効いた……」

小百合は小声で言いながら腰を落とすがダウンまでには至らなかった。

「ふんっ!」

美由紀は急いで強めのジャブで追加攻撃を行うと、小百合はバランスを失ってあおむけにダーンと倒れた。

少し背中を打ったらしく、そのダメージもプラスされて小百合はすぐに立ち上がれない。

「うっ……くっ」小百合が喘ぐような声を出していると美由紀がフラフラと寄ってきた。

「最近、失禁する程の試合はしてなかったね……でも念のためにしてもいいようにね」

そう言いながら小百合のトランクスをグローブで掴んだ。

(いけない! いけない……。だって……)

小百合は抵抗という程、抵抗も出来ずにトランクスをゆっくりと脱がされる。

トランクスの股の部分から小百合の「そこ」まで、ねばっとした液体が糸を引いていた。

トランクスの中で蒸れていた匂いがムワッとたちのぼった。

「ちょっと……美由紀……」息が荒いせいで小百合はまともに文句が言えない。

だが美由紀は安心したような顔をしている。

「何だぁ、小百合もかぁ」

そう言いながら自分のトランクスを下げる美由紀の「そこ」からも粘液が滴っていた。

「いや、レズじゃないんだけど試合で興奮しちゃったのかな? おかしいね」

美由紀はそう言いながら自分のマウスピースを拾った。

「せっかくだから小百合風味にしてもらおうかな」

そういいながら自分のマウスピースを小百合の女性期に当てて上下させた。にちゃにちゃと音がして、マウスピースから

唾液が出ているのか小百合の膣口から更に粘液が溢れて来たのかは分からないが、ぐちゃぐちゃと大きな音になる。

しばらく続けると充血して来たのか、小百合の小陰唇は最初の内には撫でられる度に形を変えていたが、開いた状態になり

ピンク色にほんのり紅色がかり、弾力性が強くなった。

クリトリスも同様、充血のせいで大きくなり包皮をめくって突き出て、ヒクンヒクンと脈打つように動いている。

「ごめん、久しぶりにモード入っちゃった」

美由紀は口調と違い、全く申し訳なさそうでは無い。試合の興奮と性的興奮が混ざって、そういう意味でも息を荒くしている。

 

小百合の膣口は自然に開いており、美由紀は迷わずマウスピースの端をゆっくり入れた。

小百合は汗だくになりながら喘いで腰を浮かせた。マウスピースは奥まで入り、美由紀はそれをピストン運動のように

突いて引いてと繰り返し、やがて小百合の垂らす粘液は白濁色になる。

「本気(マジ)汁だ、小百合は本当に感じちゃってるんだね、匂いも凄く強い……部屋中に充満してるよ。イかせないけど」

美由紀はそう言って小百合の粘液にまみれたマウスピースを口に咥えた。

「んー、しょっぱくて、魚みたいに生臭くてほんのりとブルーチーズの香り? 懐かしいなぁ」

小百合は恥ずかしくてたまらず、急いで自分のマウスピースを咥えて立ち上がったが、充血した自分の女性器が疼いて思わず

中腰に内股という立ち方になってしまっている。

二人はトランクスを脱いだ状態でグローブのみのほぼ全裸で戦っている。その上、共通して粘液が溢れているせいで

陰毛は塗れたようになり、むせ返るような匂いがジム全体に充満している。

二人のそれぞれ個性的な匂いが混じり、お互いの鼻が慣れることは無かった。

 

「小百合、カウントしてたらあんたの負けだったね」

「んっ? ああ……ああそうだね」

少し小百合はぼうっとしている。少しの悪戯では大丈夫だが、恍惚の表情を見せるほど弄られたので気持ちが中途半端になっている。

(クリンチなんてしたら逆効果になっちゃう、何かしらパンチを打ち込むしか無い!)

小百合は気持ちを振り絞った。だがなかなか体が付いて来ず、性的な行動でも体力を消耗してしまう事を痛感した。

「いっけぇぇぇぇぇ!」

 

小百合は叫んで、右のメイルブレイカーを打つ。軌跡はストレートそのものだ。

美由紀は最初のように体をずらして避けようとした。

そこで小百合は力を振り絞って無理やりフックのように軌跡を捻じ曲げた。

(キつくってこれ一発限りだけど、いける!)

小百合の想い通り、拳は美由紀の顔面に突き刺さった。

そのまま小百合は振りぬき一回転をして勢いを付け、再度右拳で普通のメイルブレイカーを放った。

それは美由紀の予想外であったらしく、一発目でダウンしかけた所に追い討ちをかけられる形となった。

グシャッ!と音がして、手応えを感じると小百合はそのまま拳を下に叩きつけるように力を振り絞って突き動かした。

 

最終的に美由紀は思い切りマットの上に叩きつけられ、体はバウンドした。

 

「あぐっ!」

美由紀は一言、悲惨な声をあげるとグリンと白眼になり、痙攣をするようにビクビクと体を動かしている。

胸が細かく揺れて女性の体の柔らかさを感じる。

意識が途切れ、美由紀が失禁を始める。トランクスが無いので隔たる物は無く、気絶して制御も出来ない為に

勢い良く尿を排出している。パンチを打ち終わった小百合は、これでフィニッシュブローになったという確信から胸をドキドキさせ

ながら立ち尽くしている。

美由紀の尿は小百合の足回りまで広がり、アンモニア臭より女性器の特有な生臭さがムワッと沸きあがって来る。

 

小百合はカウントを忘れてボーッと美由紀を見ていた。

「ヴホッ!」

美由紀がマウスピースを吹き上げた。それは小百合の肩ほどの位置まで上がり、美由紀の顔の横に落ちて縦横無尽に跳ね回った。

そして今度は腰をビクンビクンと上下させ、最後にバシューッと潮を吹いた。

 

小百合は美由紀がイったのを確信した。

「ふう、これはカウントするまでも無いわね。もう汗かいちゃって汗かいちゃって……自分でも脇の匂いが気になる」

 

 

 

 

 

 

 

(小百合! 小百合!)

遠くで声がする。

 

「わっ!」

小百合が起き上がった。私服でジムの中に寝ており、美由紀が心配そうに覗き込んでいる。

「あれ? 私はどうしたの?」

小百合がキョロキョロと回りを見る。先程自分が勝利したジムに間違いは無いが……。

「日射病? ここに入るなりいきなり倒れちゃってさ、驚いたよ!」

美由紀が心配そうに小百合の肩を掴んで揺する。

「大丈夫だよ、様子見て軽くトレーニングもしたいし」

 

「うーん、じゃあ久しぶりにプライベートで試合しちゃおっか! トップレスで……トランクスも脱いでやっちゃう?」

 

「えっ!?」

 

 

END